朝鮮音楽の研究

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の音楽・軍歌・歌謡を翻訳。現在100曲収録を目指しています。開設:チュチェ104(2015)年4月23日 ※2016/8/22 コメント欄開放 姉妹サイト:http://www.geocities.jp/totalwar1939/

スターリンの対独戦勝記念ラジオ演説(1945年5月9日)

新年あけましておめでとうございます。そういうわけでスターリン大祖国戦争独ソ戦)勝利記念演説を訳してみた。ただロシア語がわからないので、英訳から起こしている。なので原本との食い違いが見られるかもしれないが、ご容赦を。英訳ソースはこちら→https://www.marxists.org/reference/archive/stalin/works/1945/05/09a.htm

(解説はずーっと下。)

 

 

スターリンから人民へのあいさつ

 

勝利の言葉

 

同志たちよ、同胞の男性、女性たちよ!偉大な日、ドイツに対する勝利の日がやってきました!ファシスト・ドイツは赤軍と同盟国の軍隊によって膝を屈し、敗北を認め、無条件降伏を発表しました。

5月7日、(注①)ランスにおいて、予備的な降伏が調印されました。5月8日、ベルリンにおいて、連合軍最高司令部とソビエト軍最高司令部の出席のもと、ドイツ軍最高司令部は最終的な降伏に調印し、5月8日二十四時に発行されました。

条約や協定を紙屑としかみなしていないドイツの支配者たちのオオカミのような習性を知っているので、我々は彼らの言葉を受け入れるだけの根拠を持ちません。しかし今朝、ドイツ軍は、降伏の動きとともに我々の軍隊に対し武器を手放し始めました。これは紙屑ではありません。ドイツ軍は実際に降伏しました。確かに、(注②)チェコスロバキア地域のドイツ軍はいまだ降伏を拒んでいますが、私は赤軍が彼らに降伏の意味を受け入れさせることを望みます。我々には今、ドイツ帝国主義に対する偉大な勝利の日、ドイツの完全なる敗北という歴史的な日が訪れたという確固たる保証があります。

我々の国家の祭壇の前に横たわった自由と独立のために捧げた偉大な犠牲、戦争中の計り知れない窮乏と苦痛、銃後の激しい労働は、決して無駄ではありませんでした。彼らは敵に対する完全な勝利によって戴冠されました。スラブ民族の存続と独立のための長年の苦闘は、ドイツの侵略者と暴政に対する勝利に終わりました。

今後は、民族の自由の旗印と民族間の平和がヨーロッパを覆うでしょう。

3年前、ヒトラーは自らの使命をソ連邦の解体と、コーカサスウクライナベラルーシ、バルト諸国と他の地域の分断だと公的に述べました。彼は言いました。「我々は、再び立ち直ることができないようにロシアを破壊する。」と。これは3年前です。しかし、ヒトラーの狂気じみた考えは、実現されえない夢想でした。戦争のなかで、それらの妄想はちりやほこりのように消し飛びました。実際には、ヒトラー主義者が夢想したものとは反対のことが起きました。ドイツは完全に敗北した。ドイツ軍隊は降伏している。ソ連邦は勝ち誇っている。しかし、ドイツの分断と破壊を望むものではない。

同志たちよ、我らの偉大な愛国的戦争は我らの完全な勝利に終わりました。ヨーロッパにおける戦争は終結しました。平和発展の時代が到来しました。
我らの勝利、親愛なる男性・女性諸君、おめでとう!
我が国の独立を支持し、敵に対し勝利を収めた英雄的な赤軍に栄光を!
我らの偉大な人民、勝利者たちに栄光を!
敵と戦った英雄たち、我らの自由の幸福のために命を賭した人民にとわの栄光を!

 

COMRADES! FELLOW COUNTRYMEN AND COUNTRYWOMEN! The great day of victory over Germany has arrived. Fascist Germany, forced to her knees by the Red Army and the troops of our Allies, has admitted defeat and has announced her unconditional surrender.

On May 7 a preliminary act of surrender was signed in Rheims. On May 8, in Berlin, representatives of the German High Command, in the presence of representatives of the Supreme Command of the Allied troops and of the Supreme Command of the Soviet troops, signed the final act of surrender, which came into effect at 24 hours on May 8.

Knowing the wolfish habits of the German rulers who regard treaties and agreements as scraps of paper, we have no grounds for accepting their word. However, this morning, the German troops, in conformity with the act of surrender, began en masse to lay down their arms and surrender to our troops. This is not a scrap of paper. It is the actual capitulation of the armed forces of Germany. True, one group of German troops in the region of Czechoslovakia still refuses to surrender, but I hope the Red Army will succeed in bringing it to its senses. We now have full grounds for saying that the historic day of the final defeat of Germany, the day of our people's great victory over German imperialism, has arrived.

The great sacrifices we have made for the freedom and independence of our country, the incalculable privation and suffering our people have endured during the war, our intense labours in the rear and at the front, laid at the altar of our motherland, have not been in vain; they have been crowned by complete victory over the enemy. The age-long struggle of the Slavonic peoples for their existence and independence has ended in victory over the German aggressors and German tyranny.

Henceforth, the great banner of the freedom of the peoples and peace between the peoples will fly over Europe.

Three years ago Hitler publicly stated that his task included the dismemberment of the Soviet Union and the severance from it of the Caucasus, the Ukraine, Byelorussia, the Baltic and other regions. He definitely said: "We shall destroy Russia so that she shall never be able to rise again." This was three years ago. But Hitler's insane ideas were fated to remain unrealized — the course of the war scattered them to the winds like dust. Actually, the very opposite of what the Hitlerites dreamed of in their delirium occurred. Germany is utterly defeated. The German troops are surrendering. The Soviet Union is triumphant, although it has no intention of either dismembering or destroying Germany.

Comrades! Our Great Patriotic War has terminated in our complete victory. The period of war in Europe has closed. A period of peaceful development has been ushered in.

Congratulations on our victory, my dear fellow countrymen and countrywomen!

Glory to our heroic Red Army, which upheld the independence of our country and achieved victory over the enemy!

Glory to our great people, the victor people!

Eternal glory to the heroes who fell fighting the enemy and who gave their lives for the freedom and happiness of our people!

 

(注①):フランス北部の都市。

(注②):フェルディナント・シェルナー元帥の中央軍集団のこと。

 

説明しておこう。といっても独ソ戦のごく簡素な説明に終わるだけだが。

5月8日。この日は現在でも旧ソ連構成国においては盛大に祝賀される日だ。

1941年6月22日、ヒトラーを首魁とするナチス・ドイツの数百個師団にも上る大軍が、独ソ国境を越えた。当初、ソ連赤軍は敗走を続け、当初最終防衛線としたレニングラード-モスクワ-キエフへと続くラインを完全に突破され、レニングラードは包囲下(1944年初頭まで)に、モスクワは1941年末に攻撃され、キエフは41年後半に陥落した。

しかし41年末の冬季攻勢でモスクワ攻略に失敗したドイツ軍は42年、カフカ―スならびにスターリングラード方面において攻勢を開始した。しかし有名なスターリングラードの攻防戦で大打撃を受けたドイツ軍は西方に大きく後退し、以後クルスク会戦などを経て、44年には併合したポーランド領と東欧同盟国の大半を失い45年にはついにベルリンが陥落し、アドルフ・ヒトラーは自決したのである。

5月8日は、演説内容からもわかるように、ナチス・ドイツがソビエト連邦に対して無条件降伏をした記念すべき日なのだ。それゆえ、現在でもロシアなどでは祝祭日となっている。

 

 ところで「私設 朝鮮民主主義人民共和国研究室」様が消滅した現在、誰が金正恩同志の新年辞を翻訳するんでしょうか・・・。

・・・まさか私!?