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朝鮮音楽の研究

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の音楽・軍歌・歌謡を翻訳。現在100曲収録を目指しています。開設:チュチェ104(2015)年4月23日 ※2016/8/22 コメント欄開放 姉妹サイト:http://www.geocities.jp/totalwar1939/

決死戦歌(결사전가)

普天堡

 

抗日革命音楽(革命歌謡)のひとつ。日帝軍歌『敵は幾万』との類似が各所で指摘されているが、おそらく1930年代当時、抗日パルチザン部隊(とその活動地域である間島地域)の人々の間で替え歌として広まっていたものが革命歌謡として現在に伝えられたものと思われる。

同様に日本の軍歌・歌曲を流用したものとしては『反日革命歌』『遊撃隊行進曲』などが挙げられる。

※2015/08/31追記:『決死戦歌』について新たな情報があったので、書きとどめておく。もとはハルピンで発行され、1995年にソウルで再発行された「東北抗日連軍歌曲選」という歌集に『革命歌』などとともに『決死戦歌』が収録されているとのことだ。

東北抗日連軍は、金日成の指揮した部隊である第六師が属する中国共産党系の抗日武装組織であり、そこで『決死戦歌』が歌われていたというのだ。現在の北朝鮮公式の歴史では金日成部隊が中国共産党の指導を受けていたという事実は完全に隠蔽され、その部隊は朝鮮人民革命軍という朝鮮人自身の独立した指揮系統を持つ武装組織だったと説明されている。にもかかわらず、中国共産党の指導下にあった当時に歌われた歌謡は今に至るまで「抗日革命音楽」または「革命歌謡」として脈々と受け継がれているのだ(その多くは金日成自らが創作したというように出自が改変されているが)。これは興味深い事実だといわねばならない。「音楽は国境を越える」というが、朝鮮の「革命歌謡」は歴史観すら克服して現代に伝えられているわけである。

一方で、現在の朝鮮音楽史においては忘却されてしまったものもある。解放直後のスターリン称揚歌謡がそれだ。解放直後、朝鮮北部に進駐したソ連軍とスターリンを朝鮮の解放者として賛美する歌謡が朝鮮人音楽家の手によっていくつもつくられたが、それらは現代ではすべてなかったことにされている。金日成の権威絶対化の過程で抗日パルチザン部隊のみを建国の拠り所とする史観が成立するにつれて、ソ連を解放者とみなすわけにはいかなくなった。そうした経緯からスターリン称揚歌謡は音楽史の闇へと葬られたのである。その一方で「抗日パルチザン神話」に依拠する歴史観が徹底されるにつれ、「革命歌謡」の価値は俄然高まることになり、金日成の指揮した部隊や満州の各所で歌われた抗日歌謡の発掘が進むようになった。これが「抗日革命音楽」つまり「革命歌謡」が現在朝鮮音楽史において大きな地位を占めるようになった経緯である。

なんにせよ、複雑な歴史的経緯を乗り越えつつこんにちまで発展してきた朝鮮音楽は実に雄大かつ深遠な世界だということを痛感するばかりだ。

 

搾取され 圧迫された無産大衆よ
革命の決戦に立ち上がれ
来たりぬ 来たりぬ あまねく天地に
無産革命の時ぞ来たりぬ
すべて屠らん ブルジョア社会を
残さず潰さん 帝国主義の牙城を


労働者は鎚を担い
農民は鎌と鍬を担え
ブルジョアを潰す 最後の決戦に
心一つに走りゆかんすべて屠らん ブルジョア社会を
残さず潰さん 帝国主義の牙城を


勇気あふれる市街戦はあちこちに広がり
榴散弾は敵の頭上に炸裂する
ブルジョアの穢れた血が 地を濡らし
無産革命の 時ぞ来りぬ
赤旗は空高くはためき
ブルジョアの古き旗は光を失い裂かれたり

 

我らの汗と 我らの血で腹を満たし
貪欲と享楽とに放埓せる
ブルジョアの巣窟たる宮殿に
無産革命政府の旗を打ち立てん
赤旗が空高くひらめき
ブルジョアの古き旗は 光を失い裂かれたり

 

全世界の無産者はともに助け
みな団結し戦いゆかん
苦難も死をも恐れずに
希望に包まれ 力を尽くす
最後の決戦で勝利するとき
新しき社会の主人公は我らみな

 

互いに食みあうブルジョア軍閥どもを
断頭台で首をはね復讐し
平和と自由の旗のもと
戦勝の太鼓鳴らす 我らの世界
最後の決戦で勝利するとき
新しき社会の主人公は我らみな

 

착취받고 압박받는 무산대중아
혁명의 결전에 달려나오라
다달았네 다달았네 온 천지에
무산혁명시기가 다달았네
여지없이 부셔내자 부르죠아사회를
낱낱이 박멸하자 제국주의 아성을

 

로동자는 망치를 둘러 메고
농민은 팽이와 호미를 메고
부르죠아 박멸하는 최후결전에
한마음 한뜻으로 달려 나오라
여지없이 부셔내자 부르죠아사회를
낱낱이 박멸하자 제국주의 아성을

 

장쾌하다 시가전은 곳곳에 일고
류산탄은 적진우에 파렬되누나
부르죠아 더러운 피 땅을 적시고
무산혁명시기가 다달았네
붉은기는 중천에서 펄펄 날리고
부르죠아 낡은기는 빛을 잃고 찢겼네

 

우리 땀과 우리 피로 배를 채우고
탐욕과 향락으로 진탕거리던
부르죠아 소굴인 궁전우에는
무산혁명정부기가 나붓긴다
붉은기는 중천에서 펄펄 날리고
부르죠아 낡은기는 빛을 잃고 찢겼네

 

전세계 무산자는 서러 도우며
모두다 단결하여 싸워나가자
고초도 죽음도 두려움없이
광명에 싸여서 힘을 다 낸다
최후의 결전에서 승리할 때에
새사회의 주인공은 우리 모두다

 

서로 뜯는 부르죠아군벌놈들을
단두대에 목을 잘라 복수를 하고
평화와 자유의 기발아래서
승전고를 울리는 우리의 세상
최후의 결전에서 승리할 때에
새사회의 주인공은 우리 모두다