朝鮮音楽の研究

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の音楽・軍歌・歌謡を翻訳。現在300曲収録を目指しています。開設:チュチェ104(2015)年4月23日 ※2016/8/22 コメント欄開放 姉妹サイト:http://www.geocities.jp/totalwar1939/

我らは勝利者(우린 승리자)

チェ・ロサ作詞、キム・ウォニル作曲の『我らは勝利者』。

 

 ・歌詞

いまだ国が 若かったころでも
我らが信じたのは 党と首領だけ
砲煙千里 血をもって 潜り抜け
米帝を撃ち破った 我らは勝利者
我らは勝利者

 

世代を継いで 敵と臨み
今日も信じるのは 党と首領だけ
英雄朝鮮の気概で 尊厳とどろかす
社会主義を守り立つ 我らは勝利者 
我らは勝利者

 

険しき前途に 試練多くとも
より固く信じるのは 党と首領だけ
一心団結の この力で戦い抜き
屈服を知らない 我らは勝利者
我らは勝利者

 

아직은 나라가 청소했어도
우리가 믿은것은 당과 수령뿐
포연천리 피로써 헤쳐넘으며
미제를 무리친 우린 승리자
우린 승리자

 

세대를 이어서 원쑤와 맞서
오늘도 믿는것은 당과 수령뿐
영웅조선 기상으로 존엄 떨치며
사회주의 지켜선 우린 승리자
우린 승리자

 

험난한 앞길에 시련많아도
더 굳게 믿는것은 당과 수령뿐
일심단결 이 힘으로 맞받아가며
굽힐줄 모르는 우린 승리자
우린 승리자

 

・解説

1993年創作の『我らは勝利者』。

作詞者のチェ・ロサ(최로사、1932・6・15~2011・3・11)は金日成桂冠詩人で、女性でありながら祖国解放戦争(朝鮮戦争)に従軍して様々な詩をつくり、戦時歌謡『泉のほとりで』の作詞も務めたことで有名ですね。後年には「血の海」歌劇団革命歌劇「血の海」の公演に特化した劇団)の専属作詞家となったそうです。

作曲者のキム・ウォニル(김원일)は普天堡電子楽団シンセサイザー奏者ですが、作曲を手掛けることもあったようです。もっとも普天堡ではリ・ジョンオが作曲家と指揮者を兼任していたのを代表例として、様々な技能を兼備する才人が多いので不思議なことではないのでしょう。

歌は往年のリ・ブンヒ(리분희、1972~)。

動画は一つ目がリ・ブンヒによる独唱ですが、二つ目は牡丹峰楽団歌手リュ・ジナによる独唱です。前者の繊細な歌唱に比べて後者は重厚さを重視しているように思えますが、どちらのアレンジであっても引き立つようなメロディーを形成することに成功しています。

対米対決が激化していた1993年当時にリ・ブンヒの透徹した歌声はどこか悲壮な覚悟を感じさせるものでしたが、それに劣らないほど朝米関係が悪化している現在、牡丹峰楽団歌手リュ・ジナによる重々しい歌唱も、米帝の強圧に屈しないという堅い信念が伺え、どちらにも良さがあると思います。

とりわけ実際に戦火を潜り抜けて詩を書き続けたチェ・ロサにとって、ひとたび戦争となれば、詩人にとっての銃である筆を手に取り再び戦場へと戻っていく覚悟を持っていたでしょうし、だからこそいかなる状況であっても「党と首領」だけを信じる、と書き綴ったのでしょう。我々もこんな強い信念を持ちたいものです。

 

・動画

 


 

2015/08/01 記事公開

2018/01/01    記事改訂