朝鮮音楽の研究

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の音楽・軍歌・歌謡を翻訳。現在100曲収録を目指しています。開設:チュチェ104(2015)年4月23日 ※2016/8/22 コメント欄開放 姉妹サイト:http://www.geocities.jp/totalwar1939/

朝鮮の星(조선의 별)

 

朝鮮の星

朝鮮の夜空に 新星が輝き
三千里の山河を 明るく照らす
蹂躙されし朝鮮に 夜明け来たらん
二千万のわが同胞は 新星を仰ぐ

 

暗き夜空を見上げれば
うめく祖国の山河 涙にじむ
変わらぬ 革命を決めた その心
二千万のわが同胞は 新星を仰ぐ

 

奸悪な強盗 日帝を撃ち破り
三千里の江山を輝かすとき
朝鮮よ 自由の歌を歌おう
二千万のわが同胞は 新星を仰ぐ

 

 

조선의 밤하늘에 새별이 솟아
삼천리 강산을 밝게도 비치네
짓밟힌 조선에 동은 트리라
이천만 우리 동포 새별을 보네

캄캄한 밤하늘 바라다보니
신음하는 조국산천 어리여 오네
변치말자 혁명에 다진 그 마음
이천만 우리 동포 새별을 보네

간악한 강도 일제 쳐물리치고
삼천리에 새별이 더욱 빛날제
조선아 자유의 노래 부르자
이천만 우리 동포 새별을 보네

 

 

 

解説。『朝鮮の星』は抗日革命音楽、ひいては北朝鮮の音楽史においてとりわけ重要な曲だ。

なぜなら、この歌こそ、金日成同志を革命の太陽と仰ぐ詩人・金赫(キム・ヒョク)が革命的首領観に基き1928年に創作した初の首領形象音楽であり、朝鮮音楽の始原ともいうべき曲だからである。

金日成は13歳の時、故郷の万景台を出て祖国解放の道に立ち、満州の間島地方へと赴いた。間島地方は古くから朝鮮族が多く居住する地域であり、そこで金日成日本帝国主義から祖国を解放せんと志を同じくした多くの同志たちと出会うことになった。

その一人が革命詩人・金赫だ。

赫は当時、金成柱という本名で呼ばれていた金日成を祖国解放の救主、統一団結の中心と高く仰ぎ、歌『朝鮮の星』を創作して同志たちに広く普及した。

この歌のなかでは金日成は新星になぞらえられており、いつしか同志たちは金成柱に「一番星」同志とか「一星」同志というあだ名を付けた。

そして同志たちの間で次第に「金成柱は民族の首領なのであるから、星ではなく太陽にならなければならない」との意見が湧き上がり「一星」が「日成」へと変化し、金成柱は「金日成」という名前で呼ばれるようになったのだった。

こうした経緯から、『朝鮮の星』は朝鮮音楽でもとりわけ大きな地位を占めるに至ったのである。

 

参考文献

金日成回顧録「世紀とともに」2巻(雄山閣出版)